Book&Beer (&me)

ある受講者(菅付雅信の編集スパルタ塾−第三期−)の記録

8.18. 課題⑥「ディスカバー21」

人には愚かでいる権利もある。(J・S・ミル)



さて、課題は6回目。

出版社ディスカバー21の 干場弓子 社長による出題だす。

【課題】
「ディスカヴァーは「21世紀の価値基準を提案する」というミッションのもと、本づくりをしてまいりました。ビジネスや社会、経済はもちろん、女性エッセイや実用書でもその根底にはミッションが流れています。今回はそのミッションに基づいた30歳前後をターゲットにした新シリーズを提案してください。」



ふむ〜。30歳前後向けの新シリーズか・・・

そもそも、この会社のミッションとはいかなるものなのか。
「社長あいさつ」にその答えがあった。

気がついたら、一定の価値基準の中で生きていた。でも、21世紀は違う。21世紀の価値基準は、ひとりひとりが選んでいける。──その選択と創造をお手伝いするのが、Discover21、つまり、21世紀をひらくということです。

新しい価値の創造と提示。

それじゃあ30歳前後とは何者なのか。

とりわけいまの30歳前後とはどういう存在か、どういう時代環境に囲まれて、いかなる問題を抱えているか。


自分がちょうど30でこぼこだから、これは考えやすい。

いまの自分の関心事とその周辺。

露見する、隠せぬおのれの問題意識。

とか思っていたら、まんまとぬかるみにはまってしまった。

ときに、自分が一般と同じだと思ったら大間違いなのだ。
自分が、幸せのために価値観を提示する人たちと問題意識を同じにしていると思ったら大間違いなのだ。チャンネル合わせが必要だったのだ。

以下がその、ぬかるみの全容。

 

 

干場さんからは、一言。

「これは昭和の価値観だ。」
「”30歳からのシリーズ”という問題設定あたりは良かったけど、後半はおっさんの価値観だね。以上。」ということだった。


自分の中では整合性は担保できていたつもりだった。
つまり、封建的な(古き佳き昭和的、硬直的)企業組織でサバイブし、飽き朽ちないための(問題)意識や必要なアビリティ。
 

それじゃあ、昭和的、おっさん的価値に堕した点とは何だったのだろう。

年配殺しの女性画像(木村文乃)?「脱サラ→ラーメン屋」という古典的イデア?恋とセックスあたりが週刊誌趣味過ぎた?

いずれにしろ総体として”おっさん価値”を想起させてしまったのだ。あるいは、どこかで彼女の琴線ならぬ嫌線みたいなものに触れてしまったのか。

これ以上の論評を得られなかった。

久しぶりに女性に嫌われたときのような、やっちまった感を味わう。


菅付さんからも、「ディスカバーらしくない。トンマナじゃない。」との評価。

嗚呼、またしても「トンマナ問題」。

BRUTUS以来の、トンマナ問題に遭遇。


ただ今回少したちが悪いのは、いま振り返ってみても、そこまでトーンは逸脱していないんじゃないかと自分の中では考えられる点。

 いずれにしろ掴めてなかった(会社のコアにタッチできていなかった)点は認めないわけにはいかない。

今後も、アウトプットが出来上がった時点でのトンマナ点検は、大事だよね。ほんと。