2.23.課題⑭「ライゾマティクス 齋藤 精一 氏」
早いもので課題やるのもラスト3回!
今回のゲストは、ライゾマティクスの齋藤精一さん。
インタラクティブでハイパーメディアなこういうお仕事が多い、この分野ではトップの集団のリーダーです。
(Perfumeのハイパーなライブ演出はライゾマなしではあり得ない!)
僕は、10年くらい前(ポリリズムくらいか)からPerfumeにハマって、すぐP.T.A.(パフュファン倶楽部。当時は特典があまりにショボかったのですぐ辞めた)に加入して以来、かなりパフュライブにも行っているので、ライゾマさんのハイパーなお仕事には、一ファンとして熱狂しつつ、ずーっと拝見させていただいておりました。
(昨年の武道館ライブ。かしゆか、のっちが好きな「マサルさん」Tシャツで参戦)
Perfumeのことテレビでしか見たことない人には、一回はライブに行ってもらいたいですよねー。もうほんとにいままでのこういった類のライブで体験したことのない境地がそこにある!って感じです。癖になる。ライブ経験者のリピート率は高いと思う。
まあ、これって落語にも言えることなんですけどね(しかも寄席ではなくて独演会、志の輔らくごとか特に..)。
とはいえ、おばあちゃんびっくりしちゃうくらい四つ打ちどっかんどっかんのテクノなんで、お年寄りや心臓悪い人はやめたほうがいいけど。。
で、この方からのお題が、
「デジタル技術を使って海外からの旅行者を日本の様々な場所に旅行分散させる方法を考えよ」
インバウンドものがやたらと多い今期のスパルタ塾。
今回も、あえてということでしょう。
「デジタル技術」と「旅行者分散」を用いてってお題なわけだから、アウトプットの方向性としては限定的かな。
日本各地にある”資源”を巧く面白く見せることで、モチベーションとするか。
それか、コンテンツを日本各地にこしらえて、それを来訪の目的とするか。
うーん、まずゲームを考えた。
あるいはゲーミフィケーションの手法。
小さい頃にやったRPGって、否応なしに世界のあちこちを経由し、移動させられる。
地図を見て、人に話を聞いてヒントを求め、鍵になるアイテムを手に入れ、他人の事情に巻き込まれて、誰かを救う。
そんなゲーム的マナーの中で、ある種の観光サーガを仕立てられたら面白いんじゃないか。
でも、打ち消した。
リアルでしねーよ、そんなこと。
僕のなかのリアリストがそう耳打ちしたんです。
まあ、あんまり面白い物語とリアルとの交感がイメージとして湧いてこなかったというのが本当のところだけれど。
で、やっぱりライゾマ的にいうと、インタラクティブの他に、ライティングプログラミングテクノロジーとか、そっちだべそっちだべ。というところで簡単にまとめてしまった。
キーワードは「祭りの風情」、「屋台」、「ライティング」!
齋藤さんからは、
「デジタルと祭っていうのはすごく相性がいいなあと思っていて、ねぶた祭りのお手伝いさせてもらった地元の人も喜んでくれたんです。考え方の一つとして、東京の銀座で、全国のお祭りみたいなものをインデックス的にカタログ的にやれたら、すごいな面白いなとなれば各地に行くことになると思う。」
菅付さんからは、
「一個一個は面白いんだけど、これって先に東京でやれちゃうような気がする。地方の前に、東京でやっちゃいそうなところが危ないところだよね。例えば、花火大会をこんなに各地でやる国もないと思うので、この花火大会をなんとかしたほうがいいんじゃないかあとか思って。各地方の個性があったり、さらにプロジェクションマッピングでハイブリッドに掛け合わせていたり。地方だから違うんだよ、ということをより強調できたら良かったと思う。」
うん知ってる。こういう雰囲気知ってる。
たぶん、ひねり具合やコンテンツの爆発力に足りなかったんだと思う。
だってどこかくすぐられる面白さがあったら(琴線のどこかの弦にじゃかじゃーんと引っかかれば)、「地方ならではの何かが欲しかった」とか言われないもんなあ。
そこには、意外性とか企画的馬鹿さとか試みが足りなかった。
今回の受賞は、誰も行ったことがない土地を可視化する「Unexployer」というアプリを提案した広告会社の彼。
「これまでのようにデジタルが華美で派手なプロモーションを作り出すツールから、デジタルが裏方に回るようになる」という齋藤さんの触感。その辺のシフトがうまく捉えられていたという。
そこらへんは意識してなかった。
本来あたしが気づかなければいけない、表象文化論の領域なんだけれど。